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今月のお題  『紫外線』    

4月〜9月にかけて、紫外線が一番多くなる時期。紫外線のいい面も悪い面もいろいろ取り沙汰されるときだからこそ、美容から環境まで、メンバーが紫外線のことを考えてみました。


藤原 佳枝

悪者紫外線

紫外線といえば、紫外線対策というぐらい悪いイメージしかない。では全く効用はないかといえばそうでもなく、日光にはビタミンDを合成し、病を予防する作用がある。また紫外線には殺菌効果があるので、布団干しが有効とされてもいる。
しかし、そうした面を差っ引いても紫外線というのは避けた方がよい。紫外線を浴びることによって、色素沈着・皮膚の炎症から、光老化により皮膚のしわや果ては皮膚癌まで起こしやすくなるようだ。予防法としては外出時に帽子をかぶったり、UV対策用の傘や衣類を使用し、日焼け止めクリームを塗ることがあげられる。一見面倒くさそうでも習慣にしてしまえば、それほど手間はいらないはず。あのガングロ娘たちのお肌は将来どうなるのかと心配したりもするが、日焼けをした肌が健康的だった時代は去ったようだ。これから紫外線が増えてくる時期。気をつけて過ごしましょう。


福留 順子

日焼け

若気の至り、海水浴に行って肌を焼いたことがある。結果、水ぶくれ状態になって、すぐ後であった会社の健康診断で内科医から、「これは日焼けというより、炎症ですよ」と治療が必要なことをいわれた記憶がある。日に焼けると赤くなって、場合によっては水ぶくれができて黒くならないタイプは、紫外線を浴びて皮膚のDNAを傷つける度合いが高く、皮膚癌になる可能性が高いのだとか。まさしくぴったり当てはまる!
皮膚には修復能力があるので、多少の傷は修復してくれる。でも、過度に浴び続けると、修復が追いつかなくなり、つまりお手上げ状態となって老化を早めたり、癌化したりする。あの一件以来、できるだけ日焼けしないように、海水浴では長袖で泳ぎ、プールに付き添うときは、首にタオル、顔や手は真っ白にならんばかりにサンスクリーンを塗りたくり、しっかり帽子をかぶる。4月頃から日傘を差し、できるだけ窓際を避けるようにしている。
紫外線による悪影響はすぐには現れず、確実に皮膚に障害を与え続けるそうだ。とすると、あの頃の無防備を考えると、もう遅いかもしれない。
皮膚の修復能力に願いをたくそう。


伊藤 さおり

園や学校も対策を!

紫外線が気になる季節がやってきた。といっても最近は季節を問わず、そして晴れでも曇りでも雨の時でさえ紫外線は振りかかってくる。日焼け止めクリームが効果的なのだろうが、あのベトベトした感触と、化学物質がたくさん入ったものを塗ることへの不安は、むやみに塗ることを躊躇させるのである。
私などはシミやホクロの悩みに尽きるのだが、子どもにとってはそれで済まない。人は生涯に浴びる紫外線量の半分を18歳までに浴びるといわれており、長期間にわたって大量に浴びると高齢になってから皮膚ガンや白内障を発症させる危険性がある。そこで紫外線対策となるのだが、子どもが一番長い時間を過ごすのが保育園や幼稚園、そして学校である。親と学校(園)の両方が取り組まねばならない問題なのだ。うれしいことに、この数年でわが町内の学校にも変化が見られてきた。夏のプールでは、日差しを遮るメッシュ状の寒冷紗(かんれいしゃ)が張られるようになり、パラソルを立てるなどして日陰を作る工夫もされている。園では日差しの強い時間帯は外遊びを控えるなども。「園で被る帽子をもっと長いつばのものにしてもらえないか」とのこちらの要望は、「あまり長すぎると子どもの視界が狭められて危険」と却下されたが、実際に自分がつばの深い帽子を被った時に頭上をぶつけたこともあり、一長一短があることを感じた。
21世紀の子育ては紫外線対策から、という人がいる。家庭で努力するだけでなく、園や学校にも働きかけ社会全部で子ども達を紫外線から守ってあげなくてはいけない時代になったということだろう。


宇都宮 雅子

『思考回路』

美白の肌の大敵といえば紫外線。皮膚がんの原因にもなるし、悪者扱いされることが多い。
カナダに遊びに行った友人が真っ黒に日焼けして帰ってきたのを見て驚いたことがある。アウトドアスポーツをしたわけでもないという。涼しい国なのになぜ? 答えは「陽射しがキツイから」。
9月に中国の大連に遊びに行ったときも、日本よりもずっと涼しく空気が冷たいのに、陽射しが肌にジリジリと照りつける。耐えられずに雨傘をパラソル代わりにした。ところが、普通の雨傘程度では大連の陽射しは防げない。見れば地元の女の子たちは遮光性のある傘を使っている。スタジオでの写真撮影に使うような傘だ。大連に半年住んだ友人は真っ黒に日焼けし、顔のシミも日本にいたときよりはるかに増えていた。これはキョーフだ。
考えてみれば、日焼けに暑い涼しいは関係ない。スキー場でも天気がよければ日焼けするし、北極点をめざした女優さんはシミを増やして帰国した。
暑い時期だけ日焼けに用心する習性は、とうの昔に捨てるべきだった。が、子どもの頃から身についた思考回路というのは、なかなか変わるものではないと4月の陽射しを見ながら改めて思う。


森 たかこ

『昨日の大発見は明日の恐怖』

紫外線はビタミンDがつくられるからよいと昔はいわれたものであったが、今は1日15分ほど浴びれば十分だそうである。
オゾン層が破壊されて紫外線が私たちの元に多く到達するようになったからだろうか、最近紫外線の害についてよく目にするようになった。(気象庁のデータによると日本の場合ここ10年はそう変わりがないそうだが1970年代に比べると明らかにオゾンの量が減り紫外線が増えているとのこと)
紫外線から身を守るためには、しっかりした生地の衣服を着て防止をかぶり、サングラスを利用し日傘を使い日陰を利用し日焼け止めクリームを上手に使うのがいいらいいらしい。これではまるで雨の日の外出と変わらない。いや雨に濡れても皮膚ガンや白内障にはならないから、紫外線いっぱいの中を歩く方が雨降りの中を歩くよりたちが悪いのかも。
今までに放出されたフロンからオゾン層の破壊は今よりもっとひどくなると予測されている。海水浴なども上に覆いをかぶせたところでのみ泳ぐようにと、そのうちなるかもしれない。まるでSFの世界のようである。
オゾン層を破壊してしまうフロンを作り出したのは人間であり、予測できなかったとはいえ知りませんでは困りますよね。でもこれと同じように、今もてはやされている新技術も、一方では恐ろしいことを引き起こす原因になっているのではいかしら。心配のタネはつきませんが進んで行くしかないのが人間の性なんでしょう。常に、後ろを振り返りながら進むしか方法は無いのかもしれませんね。