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  2008年秋号のお題 『物価高』
                            
食品や日用品など、身のまわりの品に物価高の波が押し寄せています。主婦でもあるメンバーたちは、この物価高をどんなふうに感じているのでしょうか?


森 たかこ

『投機マネーと物価高』

物価とは、「ある家庭が1年間生活していく上で必要な、さまざまな財・サービスの値段を合計したもの」のこと(Wikipediaから)と、ある。
購入するときの値段は同じでも、5本入りのちくわが4本入りになって、「実質高くなったなあ、物価高だなあ」というような単純なものではないようだ。
でも最近、やっぱりいろんなものがじわじわ上がってきて苦しい。
最近の物価高は、一時期原油の価格がすごく上がったのが大きな原因みたいだけど、どうしてそんな無茶なことするのかなあ。
原油高
→石油製品の原料高やガソリンの高騰。
→企業努力するも追いつかず。
→私たちの身の回りのものの値段が上がる。

一部の人たちの投機マネーで、平凡に暮らしている私たちの食べるちくわにまで大きな影響が出るなんて(別にちくわにこだわっているわけではないが)、なんか納得できない。
あたりまえだけど、世界の出来事は私たちの身の回りにも大きな影響があるんだなと改めて思う。


宇都宮 雅子

『物価高は時代への警鐘?』

それは暖房に使う灯油代の値上がりからはじまった。みるみる値上がりする灯油代に驚いているうちに、石油ファンヒーターがいらない季節になってホッとした。
ガソリン代が高騰し、世間は騒ぎはじめると、今度は乳製品やパン、食用油、パスタなど、誰でも口にするものが値上がりをはじめた。これまでスーパーで気軽に買っていたパンが200円を超えたとき、商品に伸ばしかけた手を思わず止めた。
「ひょっとして、今まで食べていたものが食べられなくなるの?」
背中がヒヤリとする恐怖を、初めて感じた瞬間だった。

飲食店を取材しても、同じような声を聴いた。
「小麦粉も卵も油も燃料費も全部上がっている。今後の予測がつかないから、値上げしようにも価格が決められない」
「高いだけでなく、世界的に品薄状態。そのうち、輸入酒が日本で飲めなくなる時代が来るかも」

インフレはこれまでの人生でも経験があるが、所得が上がらない時代でのインフレは初めて。なにかを切り詰めて、ガマンするほかない。でも、いったいなにを?
とりあえず、食べなくてもいい食品を買わないようにしよう。余分な食品といえばたいがいお菓子だから、ダイエットになるはず(?)。ガス・電気・水道はムリがない程度に省エネする。クルマをやめて自転車にすれば、エコロジーだし健康的だ。
・・・・・・と、ここまで考えて、節約生活は環境にやさしいと気がついた。現在の世界的な原油高・穀物高は、環境問題も含めた私たちの暮らしへの警鐘なのかもしれない。


藤原 佳枝

『開き直るしかないか』

あまり実感はなかったが、しばらく日本の景気はよかったらしい。就職戦線も売り手市場と聞いていたし。気が付けば「勝ち組」、「負け組」に分かれる階級社会に突入したとか。長期間の好景気の間、個人的には景気がいいと感じることは少なかった。自分は「負け組」だったのだろうか?

景気がいいのは感じなくても、不景気は日常生活に敏感に感じられる。昨年頃からとにかく物の値段が上がってきた。パン、牛乳、砂糖など日常生活に欠かせないものが続々と。食の安全が脅かされている昨今、国産品にこだわれば、さらに家計は圧迫される。

アメリカのサブプライム問題に端を発する世界同時不況も痛いし、年金問題も医療問題も考えれば考えるほど暗くなってしまう。自己防衛策もあまり思い当たらず、こうなれば開き直って何とかなるさと、今まで通りの生活スタイルで暮らしていくとしよう。人生気の持ちようだと、暗い時代には明るくいきましょう。