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   2014年冬号のお題 『暖房』


夏と冬が長くなった感のある昨今。これから冬本番を迎えますが、PIAZZAのメンバーはどのように寒さをしのいでいるでしょうか。


宇都宮 雅子

『暖房器具の進化に期待』

私は住宅を取材する機会が多いのだが、最新の住宅の暖かさには舌を巻く。
まず、建物自体の断熱性・気密性が高い。とくに住宅の断熱性が重視されるようになったのは、ここ20年ぐらいのことらしい。
昔の日本家屋は夏の暑さ対策を中心に考えられていたため、冬の寒さが尋常ではなかった。暖房器具といっても、私が子どもの頃はこたつ、電気ストーブ、石油ストーブがメイン。エアコンはまだ贅沢品で自宅になく、冬はこたつに入って受験勉強をした記憶がある。こたつの中は暖かいが、外は息が白くなるほど寒く、シャープペンシルを持つ手がかじかんだ。今思えば、よく平気で暮らしていたものだ。

そして暖房方法も多様化した。エアコン、ファンヒーターはもちろん、床下から暖める蓄熱暖房や床暖房が一般的になり、家の中が快適になった。初期投資はかかるが、高齢者にも子どもにも健康的なのでもっと普及してほしいものだ。
暖房の理想は局所暖房ではなくベース暖房。家の中ならどこでも暖かい。リビングだけでなく、トイレもお風呂も暖かいこと。寒冷地の住宅はすでにそうなっているので、これがもっと日本中に広まってくれれば有難い。

それにしても、すでに購入してしまったわが家をどうすればいいのか? 一度、窓の断熱工事の見積もりをお願いしたら、「構造的にできない」と断られてしまった。将来リフォームするときに蓄熱か床暖房にする? いや、ひょっとしたら10年後20年後には、もっとすごい暖房器具が登場しているかもしれない。この10年、20年の住宅の進化がこれだけスゴイのだから。


藤原 佳枝

『エコな冬』

子供の頃、冬になるとこたつを出して、みかんを食べて。周辺もその風景が多かったように記憶している。こたつは入っていると気持ちがいいのだが、出にくいという欠点があった。

技術の進歩のおかげで、エアコンや床暖房が普及してきて、こたつはスペースをとるために敬遠されている。我が家もこたつは使わなくなり、しばらく電気カーペットを愛用し、それから床暖房へと移行した。暖房も冷房も一度入れてしまうとそれを継続することになる。いつまで我慢してスイッチを入れないかが重要だ。

原発事故以来、エネルギー問題が今更ながらクローズアップされてきた。電気代も上がり、経済的側面も深刻だ。個人的には暑いのは辛い。ただ、寒いのは着込めば何とかなる。今年は思い切って、暖房を使わないと決めた。幸いにアンダーウェアも保温効果の高いものが出ているし、少々着込めば室内は大丈夫。屋外も手袋、マフラー、ブーツに厚めのコートで大丈夫。「使わない」と決めてしまえばなくてもいけるものだ。たぶん。このまま今年の冬は暖房なしでいけるかも。。。ただ、極寒になったらどうしようか。こればかりは自信はない。

風邪もひいていないし、暖房無しは案外よいことだらけかも。皆様もどうぞ良いお年を。


森 たかこ

『寒がりと暖房』

私は人一番寒がりだ。だから冬は大嫌い。冬になったら冬眠したいくらい寒いのは嫌。
おまけに肩こりになりやすいから、服をたくさん着込むのも辛い。
だから冬はがんがん暖房をつけて暖かくして過ごしたい。
仕事では外に出ることも多く寒くて辛いことも多いのだが、それは仕事だから仕方がないと、たくさん服を着込んで耐えている。が、プライベートでは暖かいところでぬくぬくと本でも読んで暮らしていたい。
だけど、一人で住んでいるわけではないから暖かすぎると家族の者からクレームが出るし、がんがん暖房を入れると光熱費がバカにならない。それでも家族からのクレームとお金の問題だけなら、誰もいない時や自分の部屋だけしっかり暖房を入れぬくぬく暮らしたいと思う。光熱費は高いと言っても寒過ぎて何もできないことに比べたら余分に光熱費を払ってももとはとれる。
だけど、やっぱり暖房は寒さに耐えられるぐらいにしか入れない。入れたくても入れられない。
なぜか。
原発や地球温暖化などのエネルギー問題の深刻さを無視できないからだ。知れば知るほどエネルギーの無駄遣いをしてはいけないと思う。
だから真冬でも半袖でいられるぐらい暖房を入れて暖かくしているところを見るとうらやましい反面、無性に腹が立つ。
暖房はいっぱい使いたい、だけど使えない。
エネルギーを使わない暖房を早く作ってほしい。