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  2014年夏号のお題 『サッカーW杯』

4年に1度のサッカーの祭典「FIFAワールドカップ(W杯)」。
ブラジルで熱戦が繰り広げられ、日本国内の報道も一時期ワールドカップ一色になりました。
サッカーに興味がある人もない人も、ワールドカップにさまざまな思いを抱いているようです。


藤原 佳枝

『四年に一度の世界』

サッカーワールドカップも佳境にさしかかってきた。期待された日本代表だったが、結果は残念なものだった。というか、アジアの力の弱さが露呈されてしまった。いろいろ敗因は言われているが、体の強さという点で日本人はどうしても劣っている。それをカバーするには、緩急のついた攻撃が必要だと思う。

日本の試合はなくなったが、決勝トーナメントの試合は面白い。欧州サッカーと南米サッカーの違い、強豪国がいかにトーナメントに向けて照準を合わせているか。エースの決定力、モチベーションの持っていき方なども興味深い。世界最大のスポーツの祭典として、四年に一度の栄冠を獲得するのはただ1カ国。

まだまだ日本はとても手が届きそうにないが、ザックジャパンは攻撃型サッカーで4年間楽しませてもらった。今後はどのようなチームになるのかわからないが、強いと唸るようなチームを見てみたい。子供達の憧れであるような選手達がどんどん登場してほしいものだ。


宇都宮 雅子

『W杯が教えてくれること』

2014年ブラジルW杯の熱戦が続いている。
日本が初出場した1998年フランスW杯からTV観戦しているが、W杯は単にサッカーの大会にとどまらず、さまざまなことを教えてくれる場だと感じる。

まず、サッカーのナショナルチームは、それぞれのお国事情や選手のメンタル・特徴を反映している。ゲルマン系のチームは恵まれた体格を活かし、スピード・戦術・接触プレーに高い能力を示す。南米や南欧などラテン系のチームは足元の細かな技術に優れ、個人の創造力あふれたプレーをする。アフリカ系は他にない身体能力が特徴で、ハマったときの爆発力がすごい。
では、私たち日本チームの特徴は? よく言われるのが組織力、チームワーク、敏捷性。ブラジルW杯では自分たちの特徴を活かしてチームをつくり、世界に挑んだはずだったが、見事に粉砕されてしまった。

W杯はサッカーの実力だけでなく、各国の経済事情や国民性も私たちに見せてくれる。ナショナルチームが惨敗して帰国しても、日本人はおおむねあたたかく迎えるが、他国ではとんでもない仕打ちが待っていたりする。たかがスポーツではすまされないなにかが、そこにある。そして、そんな厳しさが強いチームをつくるのは間違いない事実。自分の意見を述べない人々の、責任の所在が明確でない社会から、果たして強いチームが生まれるのだろうか? 
4年に1度なので、あと何回W杯を見ることができるのかは自分の寿命次第だが、今後もじっくり見届けていきたい。


森 たかこ

『サッカーワールドカップは楽しい』

今年6,7月はサッカーワールドカップの話題が多い。が、日本チームが勝つか負けるかで関心度が全然違ってくる。

私のような、にわかファンでも日本が対戦するゲームは前もって放送日時を調べる。今回のブラジルでの試合のように朝早くても試合の結果が出るまでには起きて、朝ご飯を食べながらや仕事へ行く準備をしながらできるだけLIVEで見る。
時々、ゲームに見入ってしまって数分経ってはっとすることも多かったが、それでも楽しかった。
百貨店やスポーツ用品店の売り場も日本チームがまだ戦っているうちは、青のユニフォーム売り場が光って見えたけれども、決勝に進めないと決まったら急にしょぼい売り場に見えてくるから不思議だ。まだワールドカップでどこが優勝したかわからない場合でもだ。
それでもワールドカップは楽しいし、日本チームはすばらしいし、選手は格好いい。
毎日血のにじむような練習をし、押しつぶされそうなプレッシャーに耐えそれでもテレビのカメラの前できちんとインタビューに答える選手たちはすごい人たちだと思う。
ワールドカップは世界中の人たちに楽しさを提供してくれている。