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  2015年冬号のお題 『カレンダー』

ほとんどの人が、年明けと同時に新調するのがカレンダーと手帳。
どこのおうちにも、一家に一つはカレンダーがあるのではないでしょうか。
PIAZZAのメンバーはカレンダーにどんな思いを持っているのでしょうか?


森 たかこ

『定番のモノとそれ以外のモノ』
また新しいカレンダーを飾る時期がやってきた。
我が家のメインのカレンダーは、各月ごとに、日付と曜日が四角い枠の中にあり予定などが書き込める最もシンプルな形。
それは、毎年同じ会社のカレンダーで、年だけが変わるけどずっと同じ形。
書き込む予定などは毎年あまり変わらないけど、いつの間にか子どもの学校行事の記述はほぼなくなってしまっている。ちょっと寂しい。
自分の部屋にあるのは、卓上カレンダーでこれもほぼ毎年同じ形。
でも、あるところからもらった2014年のカレンダーには、日ごとの干支が書いてあって、占いをする私にとってはとても役に立ったカレンダーだった。
だけど、2015年版はない。同じものは売っていないし、仕方がないので、日ごとの干支がわかるカレンダーをネットからダウンロードした。
他にも月の満ち欠けを書いた月齢カレンダーもほしかったので、これもダウンロードした。
今は何でもダウンロードできる時代になってきてとっても便利。
でも二十年以上毎年同じ形のカレンダーを使っている者から見ると、いただいたものやネットからダウンロードして得るものは来年も同じものがあるかどうかわからない。ネットで検索して上位に出てくるものは同じキーワードでもよく入れ替わっているからだ。便利だけど不便。
カレンダーも、定番のものとそれ以外のものをうまく使い分けしながら利用するのが大切だなと思う。


宇都宮 雅子

『カレンダーは人生そのもの』

毎年、年始に予定を書き込めるカレンダーを用意する。
1年間使ったカレンダーには公私ともにさまざまな予定が書き込まれ、見返すと「この時期は忙しかったなぁ」「あの旅行は楽しかったわ」など、当時の状況や想いが甦ってくる。
若い頃のカレンダーは友人との遊びの予定で埋まっていたが、仕事に打ち込みはじめると取材や納期を書き込んで黒々としたカレンダーに。泊まりがけのイベントや旅行は長い矢印にするのだが、この矢印を書き入れる瞬間がめっぽう楽しい。
そのときそのとき頑張っていたこと、楽しかったり悩んだりしたことがカレンダーには凝縮されている。もし何十年ものカレンダーを並べて一覧すれば、(おおげさに言えば)歩んできた人生が見えるのではないか。

この年齢になってつくづく思うが、人生は日々の選択と積み重ねでできている。
1日をどう過ごすかでその月の成果が変わってくるし、12の月の成果が1年の成果となる。10代をどう過ごすかで20代以降のビジネス人生に天地の開きが出てくるし、30代をどう過ごすかで40代以降が大きく変わってくる。
目の前の一瞬一瞬を楽しむことももちろん大切だが、長い目で見た人生設計を立てることも必要。目の前のことにしか頭が回らない人が多いが(もちろん私も含めて)、時にはカレンダーをじっくり見返す余裕もあっていいのかもしれない。